浜松のM邸で一部漆塗りのフローリングを張ります。
予算を抑える目的と久々に自分で塗って再度勉強しようと思い、
いつもお世話になっている漆職人の沢田欣也さんのもとを訪ねに
石川県の小松市に行ってきました。
漆、一般の方に馴染みが深いのはお椀やお盆などの漆器でしょうか。
建築の内装に使うというと皆さん驚かれます。
でも昔から建築に使われている天然の塗料なんですよ。
保護力も強いし(紫外線には弱い)
空間に品を与えてくれるので気に入っています。
↑生漆(きうるし)
1シーズンに1本の木から200mlしかとれないそう。
大事に塗らねば!
直接生漆を塗ってもいいのですが
今回は弁柄で着色し赤味を差します。
弁柄は粉末なので柿渋で溶いて塗ります。
どこまでも材料はシンプルに。
この段階では赤が強いですが漆を塗ると茶が入り
落ち着いた色になります。
師匠の指導を受けながらヘラで塗った漆を拭き取ります。
この方法を拭き漆(ふきうるし)といいます。
ご承知のように漆は肌に触れるとかぶれます。
かぶれを甘く見てはいけません。
ひどいと、ただれて熱まででるそう。
布手袋+ビニール手袋+軍手
の3枚を重ね厳重に肌を守ります。
塗った後は乾燥。
漆は湿度がないと乾きません。
ふしぎですね。
お部屋の湿度を60%以上に高め乾燥させます。
この工程を3回繰り返して終了。
どうでしょう?
自分で言うのもなんですが
きれいに仕上がったと思います。
塗りながら色の美しさに魅了され何度も
「きれいだなぁ」と言葉が漏れました。
建築に使う漆の魅力、
ひとりでも多くの方に知ってもらいたいです。
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