家づくりに使う材料、カタログやWEBページで選ぶだけでなく
なるべく作っている方のもとへ伺って、自分の目で見たいと考えています。
お忙しい中工場の方へ案内いただくのですから恐縮もしますが、
住まい手さんへの説明も、実際自分で聞いた事、見たことなら
自信を持ってお話ができるように思います。
今回、岐阜へ行き2か所の工場へお邪魔したので
その様子をご報告したいと思います。
まずは可児市に工場のある小林三之助商店さんへ。
丸太が積まれている景色が圧巻ですね。
これは枕木用のブナやクリetc硬い広葉樹です。
小林三之助商店さんは枕木の製造、販売からスタートした会社
今、鉄道枕木の主流はコンクリート製になっていますが
支線や、鉄橋の上などはまだまだ木製の枕木が使われているそうです。
線路に使った後の枕木は外構などで使うのが人気ですね。
小林三之助商店さんでも扱っているのですが、
今回の目的は枕木でなくこちら。
栗のフローリングです。
栗は枕木の材料なので、丸太の芯から枕木を取り、
その側(がわ)でフローリングを取ります。
これからフローリングになる栗の板。
そこから表面を削った状態の栗の板。
この状態で節の有無や色目を見てA品、B品と仕分けします。
また、特別きれいなものは1枚ものに使われます。
***
1枚もの、というのは1.8mのフローリングをジョイントなしで無垢の木でつくったもの。
1.8mの長さの中で大きな節や傷が無い板は希少なのでコストは高くなりますが、
継ぎ目が少なく板の目も通るのでより重厚感が増します。
また、何枚かの板を継いで1.8mの長さのフローリングにしたものを「ユニ」といいます。
板のいいところを継ぎ足していくのでコストは抑えられます。
もうひとつ「乱尺」と呼ばれるタイプのフローリングもあります。
これは1.8mの長さでなくもう少し短い長さの物。
大工さんの貼る手間はかかりますが、継ぎ目の数はユニよりも少なくなります。
小林三之助商店さんでは上の写真のように455㎜~910㎜のものを
何種類か組み合わせて配送してくれます。
こうやって工場を訪ねると材の養生をはじめ、
目に見えにくい人の手間がとてもかかっていると感じられます。
次は可児市よりさらに北上し郡上市へ伺ったお話をしたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿